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【ネイリスト】仕事内容・なり方・年収などを解説‐シゴトニンラボ

仕事内容

ネイリストの基本的なシゴトは爪の施術です。爪の主な施術として「ネイルアート」「ネイルケア―」「ネイルカラー」が挙げられます。

ネイルアート

手足の爪に施す化粧や装飾のことを総じてネイルアートといいます。ネイリストの施すネイルアートは単純にマニキュアやジェルを塗るだけではありません。

ストーンやラメなどの装飾品(パーツ)を付けたり、絵を描くこともあります。お客さんの好みやリクエストに沿って自由にアートを施します。グラデーション、フレンチ、マーブルなど様々な手法があります。爪に直接施術をするのではなく、装飾したネイルチップを後から爪につける方法もあります。

ネイリストにとって最も重要なシゴトがこのネイルアートになります。技術や経験はもちろん、お客さんとコミュニケーションを取りながら、希望に沿ったネイルを作ることが重要です。

ネイルカラー

ネイルカラーとはネイルのカラーリングのことで、厳密にはネイルアートに含まれます。近年はマニキュアではなくジェルネイルという、ゲル状の樹脂を固めることで形成する方法で行うことが多くなっています。ジェルネイルのマニキュアよりも優れている点はその丈夫さとデザインの多さ、マニキュアよりも3週間ほど長持ちする点です。デメリットとしては、その性質上爪が薄くなったり凹凸が激しくなってしまうことがあります。爪の様子をみながら適度に期間をあけて行うのがよいでしょう。

ネイルケア

ネイルケアとは、文字通りネイルのケア、つまりは爪の手入れです。指先のエステと言われることもあります。職業柄ネイルアートのできない人や指先をキレイに見せたいという人向けの施術です。

様々な施術がありますが、最も多いのは爪の潤いを保ち、キレイに見せるための施術です。爪の付け根にある甘皮の処理、古い角質の処理をした後に爪の表面を磨き、美容液やオイルを塗って仕上げます。

その他には爪がキレイに伸びるようになるための施術や割れてしまった爪のケアなどがあります。

その他には勤めているネイルサロンの管理(開店準備や閉店後の掃除など)やネイルの腕を上げるための研修会や後輩への指導などの業務があります。

働く場所・働き方

多くのネイリストはネイルを専門に扱うネイルサロンで働きます。ネイルサロン以外には美容院や結婚式場などがあります。

またはフリーランスとしてどこにも所属せず、独立して活動する方法があります。フリーランスは自由度が極めて高く、高収入を狙うことができます。一方で道具を揃えるための初期投資が必要であり、集客できなければ収入が入らず、不安定な収入になる可能性があります。

正社員・アルバイト問わずネイリストのほとんどはネイルサロンで働いている現状です。

なり方

ネイリストのなり方について解説していきます。

ネイリストになる他の近道はネイリストの専門学校を卒業することです。ネイルサロンの中にはネイリスト専門学校卒業者のみを対象に求人を行うものもあります。ネイリストになるために必要な知識や技術を最も効率よく実践的に学ぶことができるのがこの専門学校です。

また、通信教材などを使って独学で学び、ネイリストにとって価値のある「資格」を取る方法があります。ネイリストになるために必須の資格はありませんが、ネイリストの価値を上げる資格はいくつかあるので後で紹介します。

専門学校卒業や通信教育で学ばなければ、完全な未経験からネイリストになる方法しかありません。結論からいうとそれは可能ですが、あまりおすすめしません。ネイルサロンによっては未経験者をアルバイトとして募集しており、アシスタントとしてゼロからネイルについて学びながら働くこともできます。ですがアルバイトは正社員と比べると待遇がよくないうえに、ネイリストになるためのすべてを教えてくれるわけでもありません。結局夜間の専門学校に通ったり、通信教育で学ぶことを求められます。そのため初めから専門学校に通うか通信教育を受けたほうが効率がいいと言えます。

ネイルサロンは一般企業と異なり、時期に関わらず年中求人を行っていることが多いのです。そのため年中就職活動を行うことができます。令和二年度のハローワークの求人調査によるとネイリストの有効求人倍率は0.97倍となっています。これはネイリストになりたい人100人に対して97の求人があるということです。1人に対して1つの求人がある現状なので、就職先が見つからないということはほとんどありませんが、自分の求める環境や待遇の就職先を見つけられるかどうかは本人の努力次第になります。

年収

令和二年度の賃金構造基本統計調査1によるとネイリストの平均年収は310万円となっています。東京のネイリストに限ると平均は324万円です。日本の給与所得者の平均年収である436万円2と比べると低い水準になっています。

ボーナスのないネイルサロンも多くあります。民間企業と同じく、福利厚生など待遇の良し悪しはネイルサロンによって大きく異なります。

資格

ネイリストに関する主な資格は「JNECネイリスト技能検定試験」「JNAジェルネイル技能検定試験」の2種類です。資格を持つことでネイリストとしての信用が上がり、就職時に有利になります。それぞれ見ていきましょう。

JNECネイリスト技能検定試験

この試験は、国際的に通用するネイリストの育成を目指す、正しい技術と知識の向上を目的とした実践に役立つ検定試験です。1級を最上にして、1級2級3級と別れています。

詳しくはこちらはこちらをご覧ください。技能検定試験 概要

JNAジェルネイル技能検定試験

ネイルの正しい知識と安全な技術の確立を目指すNPO法人日本ネイリスト協会が実施している資格です。初級中級上級に分かれており、サロンワークでジェルネイルを施術するために必要な理論と技術の修得を問うものです。

詳しくはこちらをご覧ください。JNAジェルネイル検定試験

 

ネイリストになるうえでこのような資格は必須ではありません。しかし資格を持つことは就職活動で役に立つだけではなく、自分の自信やお客さんの安心にもつながります。一度資格取得を目指してみても悪いことはないでしょう。

ネイリストの男女比

95%以上のネイリストが女性です。スタッフが女性だけで構成されているネイルサロンがほとんどですが、男性のネイリストが在中するネイルサロンも中にはあります。

ネイルという文化が女性のものであるという社会的背景が、このような男女比率の原因になっているとおもわれます。

やりがい・魅力

・お客さんから感謝の気持ち

・自分のアイディアが形になること

・ネイルの技術を上げていくことができること

・お客さんと直接話し、接客をすること

などが挙げられます。

大変なこと・つらいこと

・正社員の給料がそこまで高くないこと

・忙しい日は休憩を取れないこと

・「アクリルキッド」などの薬品を多様するため、手が荒れることがある

などが挙げられます。

参考にしたサイト

・キャリアガーデン 

https://careergarden.jp/hoikushi/

・職業情報提供サイト(日本版O-NET)

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/131

・スタディサプリ進路

https://shingakunet.com/bunnya/w0031/x0401/sigotonaiyo/

・13歳のハローワーク

https://www.13hw.com/jobcontent/05_05_12.html

・NPO法人日本ネイリスト協会

https://www.nail.or.jp/kentei/international_kentei.html

・美プロ+

https://www.kenkou-job.com/plus/nail/145.html#customer6

・hot pepper beauty magazine

https://beauty.hotpepper.jp/magazine/387004/

・AUTHORs

https://beauty.authors.jp/nail/49960

  1. https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html
  2. 令和元年 民間給与実態統計調査を参照https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/pdf/001.pdf