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芸能マネージャーになるには?なり方や仕事内容を解説‐シゴトニンラボ

今回の記事では、芸能マネージャーのシゴトについて紹介します。

仕事内容

芸能マネージャーのシゴトは、所属タレントのサポートや、仕事を獲得するための営業やマネジメントをすることです。

シゴトは大きく2つ、マネジメントに関わるシゴトと営業に関わるシゴトに分けられます。

マネジメント業務では煩雑なスケジュールの管理や、タレントのイメージを考えてシゴトを管理することが求められます。営業ではタレントに合うシゴトを見つけてきたり、仕事を獲得するための広報活動が求められます。

ここでは主な5つのシゴトについて見てみましょう。

〇スケジュール管理

タレントは1日に複数の現場で仕事をすることが多く、さらに新規の仕事の依頼も入ってきます。これらを調整することも芸能マネージャーのシゴトです。単純なシゴトだと考える人もいるかもしれませんが、決してそんなことはなく高い調整能力とコミュニケーション力が求められる仕事です。

仕事がダブルブッキングしないようにすることはもちろん、移動の時間や現場での準備時間も考えて調整する必要があります。時間がずらせない仕事や急な仕事が入った時には、他の仕事の予定を変更するために連絡を入れることも必要です。急な変更はタレント自身の評判にも影響するため、変更先への配慮も必要とされます。

また、スケジュールを詰めすぎてタレントの体調が崩れることもあるため、機械的にスケジュールを組むだけではなくタレントの体調や精神状態の変化にも気を配る必要があります。そのため常日頃からのタレントとのコミュニケーションも重要となってきます。

万が一管理が上手くいかずに仕事を飛ばしたとなると、仕事先の評判が下がるのはタレント自身になるため、責任の重い仕事です。

〇現場同行

タレントと共に仕事現場に行き、立ち合いをするシゴトです。

タレントの身の回りの世話や、交渉をしたりします。例えば事務所側から出来ないといわれているシゴトがあったら、タレントに代わってその旨を監督者に伝えます。他にも時間が押してきたり話が長引いてきたときに切り上げの提案をします。タレントが気持ちよく仕事をし、なおかつ現場の雰囲気を壊さないように工夫することも重要になります。

〇ブランディング

タレントのイメージを管理することもマネージャーのシゴトになります。

タレントにはそれぞれ世間が抱くイメージがあります。このイメージはタレントの人柄や行動が影響するところが大きいですが、出演する仕事の内容や種類によっても左右されます。そのためタレント自身の希望や強みに沿って仕事を選び、精査していくことが必要となります。

現在ではSNSで日常や私見を発信するタレントも多いですが、これをチェックすることもマネージャーのシゴトです。不適切な発言や不用意な発言があれば、タレントに指導をすることもあります。ただ、これはあくまで管理であり支配ではないため、タレントの意見を抑えすぎてストレスが過大になってしまうとより大きな問題を引き起こすこともあります。ここでも日頃のタレントとの話し合いや傾聴というコミュニケーションが必要とされるといえます。

〇営業活動

タレントの仕事を獲得してくるために営業活動をすることもマネージャーのシゴトです。

テレビ局やラジオ局、新聞や出版、イベント会社、時にはショッピングセンターや公民館などにも営業活動をしに行きます。営業するとなるとタレントの資料や制作物を準備して話に行くことも必要です。他にもオーディションの情報を集めタレントに提案することもあります。

営業では仕事を獲得するだけではなく、ギャラや出演場面を交渉してタレントにとってより良い条件に調整することも必要です。ギャラの相場やタレントの知名度を鑑みて良い条件に近づける交渉力が必要とされます。

〇広報活動

タレントの活動やイベントの告知、タイアップの企画をすることなどの広報活動もマネージャーの仕事です。

特にSNSやブログはタレントの広報の場として重要であり、マネージャーにもSNSを上手く利用することが求められます。

[なり方]

◎芸能マネージャーになるには

芸能マネージャーになるために特別な学歴や資格は必要ありません。

ただ、一部を除く多くの芸能事務所が大学院・大学・短大・専門学校以上の卒業を募集の要件としているため、いずれかに入学することはほぼ必須と言えます。

また、移動の多いタレントの仕事のサポートをするという仕事の性質上、普通自動車運転免許も持っておいた方が良いでしょう。

では、タレントになるための2つのステップを詳しく見てみましょう。

〇高等教育機関に進学する

芸能マネージャーになるには、特別な学部や学科に進学する必要はありません。

実際ホリプロやソニーミュージックといった芸能事務所の採用サイトを見ても、マネージャーには経済学部、経営学部、メディア学部など様々な学部の人がいます。

その上で自身がどの分野のマネージャーになりたいか、どういった切り口でマネジメントをしていきたいかを考えると良いでしょう。映画が好きで俳優のマネジメントをしたい人は表象学部や映画学部、お笑い芸人のマネジメントをしたい人はメディア学部、アーティストのマネジメントをしたい人は表象学部など、自身が好きでかつ就きたい仕事に関わる学部を学ぶことは無駄にならないでしょう。

他にも経営の観点からマネジメントをしたい人は経営学部など、自分なりの切り口で学部を選んでも良いでしょう。いずれにせよ、どの学部に入るかというよりは、漠然とでもその学部でどういう勉強をしたいか、どういうマネージャーになりたいかを考えて選ぶことが必要です。

〇芸能事務所に入社する

芸能マネージャーになるには、芸能事務所の入社試験を受けて入社することが必要となります。

新卒採用ではマネージャーの職種ではなく、総合職として採用がされます。芸能事務所にはマネージャーだけではなく劇場運営、コンテンツ開発、グッズ開発、イベント企画、プロデュースなど多くの部門があります。その中の1つにマネジメント部門があり、ここに配属されれば芸能マネージャーとして働いていくことができます。

[年収]

芸能マネージャーの平均年収に関しては、公的なデータはありません。

ここでは、『doda』で大手芸能事務所であるアミューズの平均年収を見てみましょう。これによると、アミューズの2021年度平均年収は783万円です。また、過去5年間の平均年収は744万円となっています。これは全国の平均年収432万円と比べて300万円以上高い数字になっています。

ただし、これは大手であるアミューズの平均年収であり、芸能マネージャー全体の数字ではないことに注意しておきましょう。ちなみに企業は一般的には大手ほど給与が高く、中小ほど給与が低い傾向にあります。芸能事務所も規模や知名度が売上と深く関わっているため、大手ほど給与が高いと考えられます。

[求人・就職情報・需要]

芸能マネージャーの需要は今後もあると言えます。

テレビの視聴率は下がっているものの、舞台を変えてYouTube、サブスク、SNSなど多方面で芸能人が活躍する時代となっています。また、芸能人でないYouTuberでも所属事務所に所属してマネージャーをつけることも増えています。

また、マネージャーの仕事は代替も難しい仕事です。スケジュール調整ひとつをとっても、タレントの体調、ブランディング状況、依頼先の状況など、多くのことを見極めてスケジューリングする必要があります。

ただ、マネージャーの需要は今後もありますが、求められる能力も増えていくと考えられています。現在は様々なメディアの境界線が薄くなり、メディアミックスの時代と言われています。そのような中でマネージャーにも様々なメディアを架け橋としてアーティストを売り出していく企画力が必要とされています。

[やりがい・魅力]

芸能マネージャーのやりがいは、芸能人を身近でサポートできることです。

マネージャーは芸能人や関係者達と協同して仕事をしていきます。その中で苦労や困難、トラブルも多くありますが、それを乗り越えた時や成功した時には、この上ない喜びを感じられるでしょう。

また、自身の好きな分野、例えばお笑い、演劇、映画、音楽などがある人には、担当アーティストを通して好きな文化に貢献できる喜びも感じられるでしょう。

[つらいこと・大変なこと]

芸能マネージャーの大変なことは、不規則な仕事になることです。

テレビやラジオ番組などの収録は、時には深夜や早朝、休日にも行われます。そうすると生活が不規則になりがちで、大変と言えるでしょう。

 

今回の記事はこれで終わりです。最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。

[参考にしたサイト]

『キャリアガーデン』

https://careergarden.jp/geinoumanager/

『スタディサプリ進路』

https://shingakunet.com/bunnya/w0010/x0130/

『AMUSE RECURUIT』

https://recruit.amuse.co.jp/

『吉本興業 採用情報』

http://www.yoshimoto.co.jp/corp/recruit/

『ホリプロ 新卒採用サイト』

https://horipro-recruit.com/

『SonyMusic 新卒採用2023』

https://saiyo.sme.co.jp/graduate/23/