シゴトニンデータベース

ゲームクリエイターになるには?仕事内容や年収と合わせて解説‐シゴトニンラボ

ゲームクリエイター、なんだかワクワクするような響きですよね。

ゲームのプレイ人口は現在進行形で増え続けています。パズドラ、モンスト、荒野行動など、スマートフォンのアプリゲーム、いわゆる「ソシャゲ(ソーシャルゲーム)」の伸びはものすごく、日本のゲーム市場の3分の2を占めています。

ちなみに日本のゲーム市場の規模は2兆円に上っていて、これは地上波のテレビ番組の市場規模に匹敵するほどです。

そんなゲーム市場を根本から支えているゲームクリエイターというシゴトについて今回はまとめていきます。

我々が一度はプレイしたことがあるゲームはどのようにつくられているのでしょうか。

仕事内容

ゲームクリエイターとは、アプリやゲームソフトの開発に関わる人たち、職種の総称です。ゲームの制作にはたくさんの役割が必要なため、職種も細分化されています。それぞれの職種について簡単にまとめます。

プロデューサー

ゲーム制作の責任者です。チームを編成するプロジェクトの統括者であり、予算を定める人でもあります。企画書をディレクターとともに作り、スケジュールを組み、指示を出すことが主な仕事で、ゲームの開発に直接関わることはほとんどありません。

有名なゲームプロデューサーとして、「マリオ」シリーズや「ドンキーコング」シリーズの制作に関わった任天堂の宮本茂さんが有名です。

ディレクター

ディレクターの主な仕事は企画の立案です。市場のニーズに合わせたゲームを制作し、売り上げ目標を達成する必要があります。また、制作現場を束ねるリーダーのような役割でもあります。現場全体の状況を把握し、指示出しや時には現場で起きたトラブルの対応を行う非常に重要な仕事です。

「メタルギア」シリーズなどを担当していた小島秀夫さんが有名です。

プランナー

ゲームディレクターとともに企画の立案を行います。その際ゲームのレイアウトやシステムなど、様々な要素を記載した仕様書を作成します。またシナリオの作成やキャラクターデザインなど細かい設定の部分にも関わります。

デザイナー

キャラクターや背景のデザインが基本の仕事ですが、その中でも役割が分かれています。具体的には3Ⅾデザイナー、キャラクターデザイナー、モーションデザイナー、エフェクトデザイナーなどです。

プログラマー

ゲームが動くようにプログラムを組むクリエイターです。プログラム言語に関する専門知識が必要になります。企画の立案やシナリオ制作に関わるケースもあります。

全てのゲームはプログラミングによって作られるので、ある意味で最も重要な部分になります。

シナリオライター

ゲームのストーリー展開を台本としてまとめる仕事です。シナリオを書くためにも必要な登場人物の設定やキャラクターの性格を決めることも多いです。またプログラマー同様、企画の立案に関わるケースもあります。

サウンドクリエイター

ゲームBGMやサウンドトラックの制作が主な仕事です。長い曲から効果音など様々なサウンドを作る重要な仕事です。外注を行い、同時進行でプロジェクトに参加することも珍しくありません。

 

これらの役職がチームを組んでゲーム制作を進めていきます。自分の担当(プログラマーならプログラム)の専門知識を持つことは大事ですが、同様に他の役割に関する知見を持つことも大事です。

ディレクターやプロデューサーになる人も最初はサウンドクリエイターやデザイナーです。一般のサウンドクリエイターからサウンドクリエイターのリーダーになり、ディレクター、プロデューサーと出世していきます。

ゲーム会社について

ゲームクリエイターが働くゲーム会社は2つに大別されます。

ゲームメーカー

ゲームメーカーはゲームの企画、開発、販売までをすべて行うゲーム会社のことです。「スクウェア・エニックス」や「セガ」など、業界トップの大手企業のほとんどはゲームメーカーです。会社内にデザイナーやプログラマーといった技術職が揃っており、社内でシゴトを回すことが可能です。それでも作業量が多く、社内で回せないときは外部に委託します。そこで登場するのがゲーム開発会社です。

スクウェア・エニックス https://www.hd.square-enix.com/jpn/

セガ https://www.sega.co.jp/

ゲーム開発会社

ゲーム開発会社は、ゲームメーカーが企画したゲームの開発のみを行う会社です。つまり技術者の集まりです。技術者としてゲーム制作に関わりたい人は大手企業にこだわらずとも、開発会社でシゴトができます。反対にゲームの企画や販売など、ゲーム制作に広く関わりたい人はゲームメーカーを目指すべきです。

なり方

ゲームクリエイターになるための近道は専門学校で学び、ゲーム会社に就職することです。あるいは四年制大学を卒業してそのまま就職するというパターンで、これが最も多いケースだといえます。専門・大学を卒業せずとも独学で専門的なスキルを身に着け、ゲームコンテストで入賞→就職というケースも例は少ないですが存在します。ゲームクリエイターになるために必ずしも学歴は必要ではありませんが、ディレクターやプランナーといった企画職に就きたい場合は大卒のほうが有利になることが多いです。ゲーム会社に限らず管理職になるのは大卒者が多く、それは採用の段階である程度決まっています。

ゲーム会社に入社後すぐは一般職として経験を積み、出世とともにシナリオライターやプランナーといった役割を与えられていくことでクリエイター業務に関わっていくのが一般的です。CGデザイナーやサウンドクリエイターとしてゲーム制作に関わりたい人は技術を習得した上で求人に応募します。

雇用形態

冒頭でも述べましたがゲームクリエイターとは、ゲーム制作に関わる人々の総称です。雇用形態は職種によって異なります。

例えばゲーム会社、中でもゲームメーカーの一般社員の場合は年に1回の定期採用から入社し、各部署に配属されます。会社によっては契約社員という年単位の雇用形態もあります。

CGなどのゲームデザインやプログラムの技術を持つ人は、ゲーム会社に就職する以外にフリーランスというカタチで働くことが多くあります。どこにも所属せずに、個人で営業を行い、仕事を獲得する方法です。自分のペースで仕事をすることが可能というメリットがある一方で、仕事が安定しない可能性があります。フリーランスの場合は営業、自己プロデュースをいかにして行い、仕事を獲得するかが鍵になります。

年収

シゴトニンラボの調査の結果、ゲームクリエイターの年齢別平均年収は以下の通りです。

20代前半:250~350万

20代後半:300~450万

  30代:400~550万

  40代:400~600万

これらはあくまでゲームクリエイターの平均年収です。プロデューサー、シナリオライター、サウンドクリエイタークリエイターなど職種によって差はあります。プロデューサーやディレクターといった管理者のほうが年収が高くなる傾向にあります。また、高いスキルを持つ人にはそれに見合った年収が支払われます。

年収自体は一般的なサラリーマンとほとんど変わりません。ボーナスや福利厚生といった待遇は良いところもあれば悪いところもあり、一概にはいえないというのが正直なところです。

男女比

「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査1」によると2019年度の男女比は男性87%、女性13%となっており、男性の比率が非常に高いといえます。業界内で結婚相手や恋人を見つけるのは男性にとっては難しいでしょう。

資格

ゲームクリエイターとして働く際、就職活動の際に持っておくと有利な資格をいくつか挙げます。

Photoshop®クリエイター能力認定試験

アドビ社のソフト「Photoshop」のオペレーティング能力を認定する資格です。スタンダードとエキスパート2つの難易度があります。デザインに関する仕事において非常に重要なPhotoshopはゲームデザイナーには役立つ資格です。

illustrator®クリエイター能力

アドビ社のソフト「illustrator」のオペレーティングシステム能力を認定する資格です。Photoshop®クリエイター能力認定試験と同様にスタンダードとエキスパート2つの難易度があります。illustrarorもデザインの業界では頻繁に使用されるソフトであり、ゲームクリエイターにとっても役立つ資格です。

CGクリエイター能力検定

デザインや2次元、3次元CGの制作や映像制作の知識が問われる試験です。ベーシックとエキスパートの2つの難易度に分かれています。

CGエンジニア検定

プログラマーやエンジニアなどの職種向けの資格で、あらゆる開発に関する知識が問われます。CGクリエイター能力検定同様ベーシックとエキスパート2つの難易度に分かれています。

C言語プログラミング能力検定

プログラム学習の基礎であるC言語の知識を認定する試験です。1級から3級までの難易度に分かれています。C言語はゲーム制作においても広く用いられています。

やりがい・楽しみ・魅力

自分の好きなゲームの制作に関わることそれ自体がやりがいになります。そうしてつくったゲームが世に出てたくさんの人にプレイされることの喜びはとても大きいものになります。また大勢の人と関わり、チームとなってゲームを作ることも楽しみであり、魅力です。一つのゲームを一緒に作る中で様々な経験をともにし、ゲームが完成したときの達成感はなかなか味わうことができません。

大変なこと・つらいこと

納期が近づくと徹夜や泊まり込みでの作業が続くことがあり、体力的にも精神的にもきついです。ゲーム制作時にバグが見つかったり、大幅にシナリオを変えなければならないシーンが見つかった時その修復作業をするのはつらいです。またチームで作業をするということがつらくなることもあります。人間関係がうまくいかないときです。空いた時間を使って上手にリフレッシュすることが肝要です。

参考にしたサイト

・ゲーム情報局

https://www.amgakuin.co.jp/contents/game/column/become/game-producer/work

・キャリアガーデン

https://careergarden.jp/

・職業情報提供サイト(日本版O-NET)

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/131

・スタディサプリ進路

https://shingakunet.com/bunnya/w0031/x0401/sigotonaiyo/

  1. https://cedec.cesa.or.jp/2019/outline/enquete.html