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スポーツインストラクターの仕事内容や働き方などを解説‐シゴトニンラボ

今回紹介するシゴトはスポーツインストラクターです。

最近フィットネス流行ってますよね。というのも、近年ヨーロッパやアメリカ発の健康志向がトレンドとなり、その波が押し寄せ、日本でもフィットネス需要がここ数年伸びてきています。

いわゆるジムだけでなく、24時間使えたり、系列店なら地域関係なく使えたりするジムや、パーソナル、ヨガ、ストレッチ、ボクササイズといった特化型のものも出てきて、より幅広いニーズを拾えるようなジムが増えています。

ほかにも、YouTubeなどのメディアでフィジーク1をやっている方の活躍も見られ、フィットネス・筋トレやそれに伴う食事管理を取り入れるライフスタイルは以前に比べ注目されていると感じます。

そしてそれらのトレーナーとなり、人々の健康を支えているのがスポーツインストラクターというシゴトです。

それでは仕事内容から見ていきましょう。

仕事内容

スポーツインストラクターは、スポーツジムやフィットネスクラブなどにおいて、スポーツの指導をするシゴトです。

水泳、ヨガ、エアロビックス、ダンスなどの運動指導をしたり、ケガなどのトラブルが起きないように安全指導を行います。

身体のケアだけではなくメンタル面のケアも必要で、ときには悩みを聞いたり、相談に乗るなど利用者の不安を解消し気持ちよくスポーツができるようなケアや応援をすることも心がけます。

ジムやフィットネスクラブに通う目的は様々なものがあります。シェイプアップ、ダイエット、健康促進などです。目的の異なるお客さん全員を楽しませ、ときには指導し、安全を守るのがスポーツインストラクターのシゴトです。

具体的な業務の内容として以下のようなものが挙げられます

・トレーニングの指導

・トレーニングメニューの考案

・ヨガやダンスのレッスン

・スイミングのレッスン

・レッスンの内容やスケジュールの管理

・道具やマシンの管理

・事務や教室など施設の清掃や管理

なり方

スポーツインストラクターになる最も一般的なルートは専門学校・短大・大学を卒業後、スポーツジムやフィットネスクラブの採用試験を受けて合格する方法です。専門知識やスポーツ経験があるほうが有利になります。ほとんどのジムが面接の他に実技試験を行っているため、基礎体力を落とさないようにしましょう。

スポーツインストラクターになるうえで重要なのは運動能力と身体やフィットネスの専門知識です。例えば専門学校でスポーツ理論、栄養学、生理学などを学び、人間の身体の構造をよく知っていることは働く上での強みとなります。

資格や学歴は必要ありません。ただ資格に関しては取得していると採用の際に有利になるものがあるので、後ほど紹介します。

就職先と働き方

就職先として以下のような場所が挙げられます。

・スポーツジム

・フィットネスクラブ

・ヨガ教室

・ダンス教室

・スイミングクラブ

多くの人はスポーツジムやフィットネスクラブに就職します。トレーニングを指導したり、利用者の健康を管理する主な場所がジム・フィットネスだからです。大手のジム施設から個人経営のジム、スイミングやヨガ教室があるジムなど、一口にジムといってもその幅は広いものとなっています。

働き方は正社員・契約社員・アルバイトなどがあります。大学生や専門学生がアルバイトとして働くことは珍しくありませんが、多くの人は社員として働きます。

スポーツインストラクターは体を動かすシゴトのため、40代50代まで現場で活躍するのが難しいシゴトです。社員として働く人の多くは転職するか、あるタイミングで現場から本社・本部にうつり、インストラクター以外の業務をすることになります。

また、近年特に増えているのがフリーランスのインストラクターです。フリーランスとは企業などに所属せず独立し、個人で仕事を獲得していく働き方です。時間を自由に使うことができ、高収入を期待できる一方で、安定した収入を得ることができないリスクがあります。

フリーランスのインストラクターの多くはパーソナルトレーナーとして活動しています。利用者とマンツーマン、つまりは1対1で向き合うこの方法は、より深い関わりのなかで個人にあったトレーニングや食事メニューを開発していくことが可能です。トレーナー側にも利用者側にもメリットの多く、人気の方法になっています。

年収

スポーツインストラクターやジムトレーナーの年収がわかる公的な調査はありませんでした。令和3年の賃金構造基本統計調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html)によると、スポーツインストラクターを含む職業分類の「個人教師」の平均年収は418万円でした。個人教師とは、簡単にまとめると茶道や囲碁、舞踊やスポーツなどの専門分野の教育や指導を行うシゴトです。

ゴトニンラボ調べではスポーツインストラクターの年収は約350万円ほどになります。これは実際にジムトレーナーをしている方のブログや様々な求人サイトの情報を総合したものです。

日本の給与所得者の平均年収である436万円2と比較するとやや低い水準です。

資格

ここで持っていると採用の際有利になる資格をいくつか紹介します。海外発のものと日本発の資格に分けて紹介します。

海外発の資格

海外の方が先進的なこともあり、海外機関の日本支部を通して、国際的な資格を獲得することができます

  • NSCA(National Strength and Conditioning Association)
    • CSCS(Certified Strength and Conditioning Specialist)認定資格
      • アスリートやスポーツチームを主な指導対象とする人向け
      • 傷害の予防、スポーツパフォーマンスの向上を目的としたトレーニングプログラムの計画と実行を行う知識と技能
      • 身体的な指導だけでなく、施設の運営に関する知識や技能も含まれる
    • NSCA-CPT(NSCA Certified Personal Trainer)認定資格
      • パーソナルトレーナー・フィットネスインストラクター向け
      • インストラクター以外では理学療法士や柔道整復師なども取得する
      • 年齢、性別、経験を問わない多様な人々を指導対象とする人向け
      • トレーニングの知識・指導技術だけでなく、医学的・生理学的な専門知識も含まれる
  • NESTA(National Exercise & Sports Trainers Association)
    • NESTA PFT(Personal Fitness Trainer)認定資格
      • パーソナルトレーナー向け
      • 身体や運動に関する幅広い知識だけでなく、コミュニケーションスキルやビジネススキルも含まれる

国内の資格

日本国内の現状の課題や環境に即したものであることが多い

  • 日本スポーツ協会
  • JATI(Japan Association of Training Instructors)認定資格
    • トレーニングコーチ、教員、フィットネスインストラクター、パーソナルトレーナーなど向け
    • 指導対象は、競技スポーツの選手から一般人までと幅広い
    • 上位資格取得への基礎資格となる
    • 資格取得者向けに、最新の知識や技能をブラッシュアップできる研修プログラムが用意されている
  • 公益財団法人健康・体力づくり事業財団
    • 健康運動指導士
    • 健康運動実践指導者

やりがい・魅力

・お客さんが楽しく運動をしているのをみたり、実際に感謝の言葉を言われたりするのがやりがいを感じる瞬間の1つです。

・身体を動かすシゴトのため、スポーツや運動が好きな方はイキイキと活動できます。

・自身の考案したトレーニングやレッスンによって利用者に成果が出たときは達成感や充実感を得ることができます。

今回の記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

参考にしたサイト

・政府の職業情報サイトO-NET

https://shigoto.mhlw.go.jp/

・スタディサプリ

https://shingakunet.com/bunnya/w0035/x0470/yarigai/

・総務省統計局日本標準職業分類

https://www.shidaikyo.or.jp/apuji/book/pdf/syusyoku2017_002.pdf

 

 

  1. ボディビルのようなボディコンテストの一種。フィジークのテーマは「海に似合う体」
  2. 国税庁 令和元年 民間給与実態統計調査を参照https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/pdf/001.pdf